空き家問題について
時間に余裕を見すぎて、早く羽田空港に着いたので、30分で書けるブログに挑戦してみた、不動産リサイクリストの羽生です
不動産の仕事をしていると、ニュースとか記事とかで、「空き家問題」って記事をよく目にしますし、実際何かしら問題となることは起きているのだと思います。
空き家が問題?
日本全国の空き家(空室率)は13.6%というデータがあります。
対象が日本全国ということもあり、都道府県ごとに数値に違いはあるでしょうから、住んでいる人の感じ方にも違いはあると思います。ただ、空き家だから問題だ!ってことではなく、空き家の何が問題を起こしているかというと、人が住んでなく、管理されない建物が老朽化し近隣に樹木の越境や建物の一部が傾いたりして、迷惑をかけたり、危険な状態にあるにもかかわらず、その対応をしなくてはいけない「所有者」が見つからないということのようです。
つまり、空き家そのものが問題なのではなく、危険と判断される建物の所有者が特定できないということが問題の本質なのですね。
では、なぜ所有者が特定できないのか?
所有者が特定できないということは、どういうことか?
・その土地建物に登記されている所有者の住所がその土地になっている(住んでないから探せない)
・登記の時期から推測するとおそらく相続が発生している(のに相続登記がされてない)
つまり、所有者の特定を登記簿謄本から追いかけようとすると、登記が絶対にしなくてはいけない行為でない以上、意図的にしてない人が出てくるんですね。
(理由は色々あります、税金かけられたくないとか、、、)
良し悪しは別としても、所有者を特定されることに抵抗して、あえて登記をしない人たちの存在がこの問題の本質として行き着くのかな、とも思ったりします。
自分は(登記しないでほったらかし)でも良いのかもしれませんが、未来に待っている姿は、複雑で多数に増えた相続人を特定させなくてはならないという事実。意思ある相続人が解決に乗り出しても途中で心が折れてそのままになると、その先に待っているのは更にハードルが上がった相続人探し。
相続人が登記もせずにほったらかしという土地は、基本的に土地の値段の高い場所では起きにくい。
土地の値段が低い、不便な場所ってことになると、売却するのも一苦労なので、益々登記しなくなる。
心ある司法書士さんたちも懸命に相続人を特定させようと動いてくれているようですが、マネタイズできるビジネスではありませんから、限界があります。。。
解決策については色々と議論されているようですが、僕は所有者不特定の原因となっている登記法を変えるのが一番良いと思うんですけど、これがまた進まない。。。
結局、この空き家問題って、法律改正できる人たちのレベルで見ると、どの程度問題視されているのかってことになりますよね。きっとこのレベルの人たちの間では、議論の優先順位は低いだと思いますね。
このレベルなら、もっと先にやらなくちゃ行けない問題がたくさんあって、それどころじゃないよ!って声が聞こえてきそうです。
理想論ですけど、思い当たる節のある人が、未来の子孫に面倒なことは残さないよう、自分達で解決しようって決めれば解決できる問題だからです。新しいルールを決めなくては解決ができないということではないってこと!
自分さえ良ければそれで良いって社会じゃなく、未来の人たちにとって、負担の少ない世界を作っておこうって気持ちが大事な時代になってきたように思います。